2014年12月9日星期二
【オピニオン】マララさんのノーベル平和賞で期待される変革
【オピニオン】マララさんのノーベル平和賞で期待される変革
パキスタン出身の17歳の少女マララ・ユスフザイさんが10日、史上最年少でノーベル平和賞を受賞することが決まった。反啓蒙的なタリバンに立ち向かい、近代的な教育を受ける権利を主張した勇気が評価された。その勇気のために、彼女は2012年にイスラム過激派に頭部を銃撃された。
マララさんと同時受賞が決まったカイラシュ・サトヤルティ氏は子どもの権利の擁護を訴えるインド人活動家だ。折しもパキスタンとインドの軍隊は領有権を争うカシミール地方の前線で銃撃戦を繰り広げている。このタイミングで、平和と人権を促進したことが評価されて世界の誰もが欲しがる賞を若いパキスタン人と子どもの権利を守ろうと訴えるインド人が分かち合うことに大きな意味がある。
タリバンの野蛮な振る舞いに抵抗したマララさんの勇気はノルウェーのノーベル委員会から称賛されたが、パキスタンで聞かれるマララさんへの批判の声は若い彼女が自身をかけて戦った国家の停滞の表れである。数百人のパキスタン人の若者――そのほとんどがクリケットの元スター選手イムラン・カーン氏の支持者だ――がツイッター上で「MalalaDrama(マララ茶番)」というハッシュタグを使い始めた。イスラム教国のパキスタンに西洋的な価値観を押し付けようとしている邪悪な西側の道具というレッテルをマララさんに貼るためだ。ツイッター上では神を冒涜(ぼうとく)した容疑でマララさんを告発すべきだという声もわずかだが上がっている。パキスタンでは昔ながらの思想以外なら何を主張しても神への冒涜として告発されることが珍しくない。幸いなことに、マララさんは頭部の傷の治療のために渡英し、現在はバーミンガムに住んでいる。
マララさんは09年にタリバンの支配下の生活について記録し始めた。そのころにはタリバンがパキスタン北西部のスワート渓谷を支配しており、マララさんが通っていた学校を閉鎖しようとしていた。タリバンとタリバンを支持するイスラム主義者は女子教育に反対しており、男子の教育についても進んだ考えは持っていなかった。外に出ることがほとんどない村の少女だったマララさんは世界とつながりたいと思っていた。彼女はパキスタン人のベナジル・ブット氏から刺激を受けたと語っている。ブット氏はイスラム世界で初の女性首相になり、2007年に自分たちの意向に逆らっていると受け止めたテロリストによって殺害された。
タリバンは彼らが主張するイスラム教を武力で容赦なく押し付けたが、マララさんはそれを拒否することで、イスラム過激派に譲歩を続ける多くのパキスタンの政治家、将軍、有名な知識人を超える先見性を示した。彼女はタリバンがパキスタンを数世紀前に後戻りさせる脅威だと認識しており、タリバンは米国の支配やインドの影響力にナショナリストが反発した結果であるというプロパガンダを受け入れなかった。
パキスタンの指導者は長い間、国家の優先課題を完全に無視してきた。1947年の誕生以来、圧倒的に広い国土を持つ隣国インドと軍事的に対等な立場に立つことを重視してきた国家にとって、多くの場合、宗教過激主義とテロリズムは深刻な脅威とはみなされない。パキスタンの戦略立案者はタリバンを近代化に抵抗する残虐な人間と見る代わりに、ソ連の撤退後、アフガニスタンでインドの影響力に共に抵抗した仲間だと考えている。
タリバンのイデオロギーに近いテロ集団は、カシミール地方をめぐるインドとの長年の紛争を解決したいと願うパキスタンの歴代政権から支援を受けていた。パキスタンは01年の米同時多発テロ以降、テロ攻撃で何千もの市民や兵士を失ったが、(テロ集団を支持するという)戦略上の妄想は今もはびこっている。
反西欧的な感情と集団的な被害者意識も醸成された。社会政策や経済政策が真剣に議論されることはなかった。パキスタンの資源はもっぱら大規模な軍隊の維持と核兵器の増強に投じられ、教育や医療などの社会的なニーズへの投資は不十分だ。その結果、パキスタンは事実上、ありとあらゆる所で失敗国家候補として名前が挙がっている。2億人近い人口の半分は字が読めず、人口増加率は高止まりしている。経済成長率が上昇するのは米国からの援助が増えたときだけだ。
マララ
パキスタン最大の大学であるパンジャブ大学のムジャヒド・カムラン副学長が13年に発表した著作はパキスタンやイスラム世界の大部分が直面している危機を的確に表している。カムラン氏――エジンバラ大学で物理学の博士号を取得した――は「9/11&The New World Order(9・11と新世界秩序)」の中で、9・11のテロ攻撃は内部による犯行で、アルカイダは米中央情報局(CIA)のスパイだと主張している。カラチの新聞エクスプレストリビューンが13年9月に掲載した記事によると、カムラン氏は本の出版記念式典で「米英政府は銀行家一族の高度な陰謀に支配されている。銀行家一族はわれわれの脳にマイクロチップを埋め込んでわれわれを操作しようとしたり、パキスタンのテロ攻撃に資金援助を行ったりしている」と述べた。
マララ
カムラン氏はかつて米国のフルブライト奨学生で、米国政府の民間外交プログラムの有効性欠如を如実に示しているともいえる。しかし、パキスタンが遅れているのは指導者の多くが無知であるせいではなく、米国の見えざる手による陰謀のせいだと信じているのは彼だけではない。一つ例を挙げよう。私はパキスタン軍の将軍が米国の電離層研究プログラム「Haarp」のせいでパキスタンでは繰り返し洪水が起きていると話しているのを聞いたことがある。
マララ・ユスフザイさんは勇気があることを示すと同時に、自分が生まれた社会にはびこる反啓蒙主義と陰謀説の妄想から距離を置き、年齢以上に賢明であることを証明した。マララさんは既に、パキスタンで近代化を求めて戦い続ける人々の英雄である。そして今、ノーベル平和賞によってマララさんの発言にはこれまでにないほど重みが増した。
(フセイン・ハッカニ氏はハドソン研究所の上級研究員。2008~11年に駐米パキスタン大使を務めた。著書「Magnificent Delusions: Pakistan, the United States and an Epic History of Misunderstanding(壮大な妄想:パキスタン、米国、誤解についての途方もない歴史)」マララ
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