2014年12月9日星期二
三島由紀夫賞に本谷有希子さん 山本周五郎賞に米澤穂信さん
三島由紀夫賞に本谷有希子さん 山本周五郎賞に米澤穂信さん
■本谷有希子さん「自分を好きになる方法」 女性の孤独切り取る
■米澤穂信さん「満願」 人間の表と裏を巧みに
第27回三島由紀夫賞と同山本周五郎賞(新潮文芸振興会)に、純文学とエンターテインメントに新風を吹き込む実力派2人が選ばれた。三島賞は劇作家としても活躍する本谷有希子さん(34)の長編『自分を好きになる方法』(講談社)で、山本賞は精緻に構築されたミステリーで知られる米澤穂信さん(36)の短編集『満願』(新潮社)。それぞれに思い入れの強い作品での受賞を喜ぶ。(海老沢類)
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「小説とどう向き合うか-ちょっとずつ覚悟ができていって作品も変わってきた。ちゃんと向き合った分だけ何かが伝わるジャンルなんだろうなと思います」と話すのは、4度目の候補入りで三島賞を射止めた本谷さんだ。高校卒業後、郷里の石川県から上京し劇団を旗揚げ。平成14年からは小説家としての活動も始めた。昨年、楽しい奇想満載の短編集『嵐のピクニック』で大江健三郎賞を受けるなど作風の広がりとともに評価も高まる。
受賞作は、ある女性の一生を、3歳、16歳、28歳、34歳、47歳、63歳のそれぞれ1日ずつの挿話を連ねて描く。とくに大きな出来事もない「6日間」を切り取ることで、分かり合える相手を切に求める女性の孤独を浮き彫りにし「私的な問題を扱っているように見えながら、今の時代にわれわれが感じている問題を鮮やかに描きだしている」(選考委員の平野啓一郎さん)と評された。米澤穂信
これまでは自意識過剰でエキセントリックな女性を主人公に据えることが多かった。だが今作は「ちゃんと(他人と)コミュニケーションが取れる、すごく健全な人を書きたかった。そんな人の中にも小説になる部分はあるんだ、と」。語り手に〈リンデ〉という外国人を想起させる女性の3人称を使い、翻訳小説のような乾いた味わいもある。
「自分の中で1回翻訳を通すような感覚で、少し距離感をもって書いてみた」と文体の実験に手応えをにじませたが、「自分の内側への追求はまだ終わっていない。人間の根底にある気持ち、生きていることの痛みには依然として興味があります」
一方、山本賞の米澤さんは2度目のノミネートでの受賞。「短編を書くときは息を止めて水に潜っていくような感じで、とても疲れるけれど楽しい。満足のいくものを6本そろえて読者に届けられた時点で満願かなっていた。賞は望外の喜び」と笑顔をみせる。
岐阜県生まれ。13年にデビューし、23年には長編『折れた竜骨』で日本推理作家協会賞を受けた。米澤穂信
受賞作は、交番勤務の警官や中学生姉妹らが遭遇する謎多き6つの事件を収める。「人々の強い願いが深まって先鋭化していくところに妙味を見いだしたのかもしれない」。抑制のきいた文章と意外性に富んだ結末で、人間の表と裏を巧みに描く。「長編2、3本分に相当するアイデアを詰め込んで、全く別な世界をきちんと作り上げた」(選考委員の石田衣良さん)と引きだしの多さも支持されたが、短編向きに表現をそぎ落とす過程で小説の構築美を強く意識したという。
「(小説の)構造が最後に(作中の)人々の思いを暴く。構造と思いが重なり合う交点がより明らかになる感じがして、短編は本当に好きですね」米澤穂信
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